
「オバケ?」展
2025/03/20(木) 〜 2025/05/11(日)
10:00 〜 18:00
宮崎県立美術館
アルトネ編集部 2025/07/16 |
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昔から絵本や物語にさまざまな姿で描かれてきた「オバケ」。多彩なお化けが楽しめる体験型の展覧会「おいでよ!夏の美術館vol.2『オバケ?』展」が、福岡市博多区の福岡アジア美術館で開かれている。会いたくないけど、ちょっと見てみたい。子どもの頃の好奇心を思い出しながら会場をのぞいてみた。 (文と写真・佐藤桂一)
最初は定番の「オバケ屋敷」から。薄暗い通路に古いたんすや古井戸、意味深な赤い傘が置かれ、お化けの絵や怪しげな着物も並ぶ。何とも不気味な雰囲気が漂い、後ずさりしてしまう。恐怖のあまり泣き出す子がいるほどだ。
続いて、せなけいこさんの絵本「ねないこだれだ」を落語家の春風亭一之輔さんが朗読する映像が流れる「オバケ落語」。一之輔さんの独特の語り口に映像の演出が相まって、大人でも十分怖い。名作絵本にゾッとさせられるとは、さすが語りのプロだ。
もちろん、怖いばかりではない。フランス生まれのキャラクター「バーバパパ」が形を変えながら動き回る様子を、壁やオブジェに映像を投影して表現。絵本の中から飛び出してきたようだ。アートディレクターの祖父江慎さんによる「オバケ湯」では、浴槽の中で親子が遊んでいた。
他にも、作家や写真家などが奇想天外な論考や作品を披露する「オバケ研究所」や、日本美術におけるお化けの歴史など、展示はバラエティーに富む。中でも、お化けにまつわる絵本500冊が並んだコーナーは圧巻だ。懐かしい一冊を見つけては、次々に手に取って読んでしまった。
会場には、暑さを吹き飛ばすような怖くて楽しいお化けたちが集まっていた。新たな空想の扉を開いて、「史上初のオバケ?万博」を満喫してみてはいかが。
▼おいでよ!夏の美術館vol.2「オバケ?」展 8月31日まで、福岡アジア美術館。西日本新聞社など主催。絵本、漫画、落語、アニメ、音楽、写真など、22組のクリエーターによる多彩なお化けが登場する。観覧料は一般1600円、中高生1100円、小学生500円(オバケ冠付き)、未就学児無料。西日本新聞イベントサービス=092(711)5491(平日午前9時半~午後5時半)。
=(7月23日付西日本新聞朝刊に掲載)=
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