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「はたらく細胞展in北九州」関連連載1.胃のはたらき【コラム】

2022/08/17 LINE はてなブックマーク facebook Twitter

 北九州市八幡東区、ジアウトレット北九州横にこの春オープンしたスペースLABO。同会場で初の夏の企画展となる「はたらく細胞展in北九州」では、「胃腸探検編」と題し、胃、小腸、大腸のはたらきを細胞と一緒に学べます。

 本企画展に関連し、それぞれの臓器のはたらきについて、同展に協力いただいている教育出版の編集部から寄稿をいただきました。第1回目は、「胃」について紹介します。

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胃のアトラクションでは「ピロリ菌」をフットスイッチで倒すコーナーが体験できます

 胃は、口から取り込んだ食べ物が食道を通って、一時的にためこまれる場所です。3層の筋肉でできた袋状の臓器で、大きく伸び縮みします。空腹のときの胃は、50ミリリットルぐらいの大きさですが、食べ物が入ってきたときには、1500ミリリットルぐらいの大きさにまで広がります。

 胃に食べ物が入ってくると、胃の内側の表面にある胃小窩という小さな穴から胃液という消化液が出され、胃の中で、胃液と食べ物とが混ぜ合わせられます。胃液には、胃酸と呼ばれる酸性の液やペプシンと呼ばれる酵素が含まれており、食べ物は、どろどろの状態に消化され、吸収されやすくなります。

 ところで、胃そのものが胃液によって消化されることはありません。胃にある胃小窩は、胃酸やペプシンのほかに、ねばねばした粘液を出し、この粘液が粘膜をつくることで、胃酸やペプシンから胃を守っているのです。しかし、この粘膜の保護システムが破綻して、胃酸やペプシンが胃壁を消化し、胃の表面がただれたり、胃壁が傷ついたりしてしまうことがあります。これが「胃潰瘍」です。保護システムが破綻する原因として、ストレスやヘリコバクターピロリ菌が考えられています。

 胃は繊細な臓器です。胃を守るためにも、規則正しい食事やストレスの少ない生活を心がけて、胃に負担がかからないようにすることが大切です。
(教育出版 編集局理科)

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