
九州国立博物館開館20周年記念
特別展 九州の国宝 きゅーはくのたから
2025/07/05(土) 〜 2025/08/31(日)
09:30 〜 17:00
九州国立博物館
2025/08/05 |
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九州国立博物館(九博、福岡県太宰府市)で開催中の「九州の国宝 きゅーはくのたから」。開館20周年を記念した特別展には、九州・沖縄ゆかりの国宝25件(60点以上)や重要文化財などが一堂に集まる。会場を彩る“お宝”の一部を紹介する。 (文・山上武雄、写真・佐藤桂一)
展示は3章構成で、第1章は「九州・沖縄の国宝」。福岡県太宰府市にある観世音寺の「梵鐘(ぼんしょう)」は、京都・妙心寺に伝わる国宝「梵鐘」の兄弟鐘として知られ、菅原道真が詠んだ漢詩にも登場する。大きくて力強い最上部の竜頭も見どころだ。「太刀 銘来国光」は鎌倉から南北朝時代に活躍した来派の国光による代表作の一つで、徳川家康の孫の松平忠明が大坂の陣で用いたと伝わる。
魏志倭人伝に記述がある伊都国の王墓とされる同県糸島市の平原遺跡から出土した「内行花文八葉鏡」は直径45センチを超える大型の鏡で、ひときわ存在感を放つ。同じく平原遺跡で見つかった「紺色ガラス製小玉」は、約1800年の時を超えて現代にその美しさがよみがえる。
第2章「きゅーはくのたから 研究員のイチオシ」では、九博の研究員がお薦めする文化財を紹介する。「男神坐像」と「女神坐像」は平安時代に同じヒノキから彫り出された夫婦像。長く離れ離れになっていたが、九博の所蔵品として1世紀ぶりに再会と復縁を果たした。
江戸時代に作られた伊万里焼の「色絵美人坐像」や「色絵美人立像」は、色鮮やかな配色で笑みを浮かべる。国内だけでなく欧州にも輸出された。古墳時代の男女の埴輪(はにわ)や鹿やイノシシ、犬といった動物の埴輪もにぎやかにそろう。
第3章「きゅーはくのたから キャラ立ち★われらQT9」は、博物館の堅いイメージから一変。大宰府政庁で使われていた「鬼瓦」や人の形をした朝鮮人参(にんじん)「人形人参」など、九博コレクションから個性が光る9作品をピックアップし、夏休み中の子どもたちにも分かりやすく解説する。人気投票も受け付けている。
▼特別展「九州の国宝 きゅーはくのたから」 31日まで、九州国立博物館。西日本新聞社など主催、積水ハウス特別協賛。観覧料は一般2000円、高大生1000円、中学生以下無料。月曜休館(祝日の場合は開館)。ハローダイヤル=050(5542)8600(午前9時~午後8時)。
=(8月2日付西日本新聞朝刊に掲載)=
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