九州、山口エリアの展覧会情報&
アートカルチャーWEBマガジン

ARTNE ›  FEATURE ›  コラム ›  北九州市科学館でスケスケ展開催中 スケスケ体験、小学生も大興奮 「楽しすぎるやん、ここ」【コラム】

北九州市科学館でスケスケ展開催中 スケスケ体験、小学生も大興奮 「楽しすぎるやん、ここ」【コラム】

2022/12/01 LINE はてなブックマーク facebook Twitter

 最新のデジタル技術を用いて生き物や機械の内部構造を知ることができる「スケスケ展IN北九州」(西日本新聞社など主催)が、北九州市八幡東区の市科学館で開かれている。「見えない部分を見てみたい」。11月中旬、アラフォーの記者が童心に返って会場を訪ねると、社会科見学で来ていた同市内の戸畑中央小の6年生約110人と遭遇。一緒にスケスケ体験してみた。 
(文・鶴智雄、写真・古賀亜矢子)

会場入り口にある人体模型。細部まで再現されている

 入場するや否や、悲鳴と歓声がこだました。「うわっ」「やばい、やばい」「ちょっとグロテスク」…。その正体は、芸術作品と言っても過言でないほど精密で美しい男女2体の人体模型。筋肉や血管、骨、内臓の細部まで再現された模型を前に、楠本蒼馬さん(12)は「まさか自分の体がこんなになっているなんて」と目を丸くした。

体が透けて血管や骨がスクリーンに映し出される「にんげんスケスケ」。子どもたちは大はしゃぎだ

 1番人気は、自分の体が透けて骨や血管、筋肉がスクリーンに映し出される「にんげんスケスケ」と、手の骨格が透ける「スケスケハンド」。子どもたちは、スクリーンの前でジャンプしたり、踊ったり、じゃんけんしたりと、スケスケになった自分の姿に夢中になっていた。理科の授業を担当する小田佳代子教諭(24)は「人体の内部構造の理解に最適。授業では教えられない」と感心する。

手の骨格が透ける「スケスケハンド」。じゃんけんをして遊ぶ姿も
体が透けている魚に興味津々の子どもたち

 ほかにも、体が透けている魚や音が出る仕組みが分かる透明なピアノなど、多彩なスケスケ体験が用意されている。においを嗅いだり触ったりして箱の中身を当てるコーナーもあり、来場者は五感をフル活用しながら体や機械の構造を学ぶことができる。大人も十分に楽しめる内容だ。

透明なピアノは音が出る仕組みが一目瞭然になっている
ガラス瓶に入ったヤドカリを不思議そうに見つめる子どもたち

 井端彩香さん(11)は「人や物の内部は見たことがないので驚いたが、勉強になった」と満足そう。谷川世莉さん(12)は「いつも使っている日用品の中身も気になる」と好奇心をかき立てられたようだった。

生き物の動きと骨格の関係性を紹介する「どうぶつスケスケ」のコーナー

 学校のスケジュールの都合で、見学は40分間。「楽しすぎるやん、ここ。時間が足りないよー」。帰り際にも、子どもたちの「悲鳴」が会場に響いた。

=(12月1日付西日本新聞朝刊に掲載)=

おすすめイベント

RECOMMENDED EVENT
Thumb mini f1d8807a36

〜アートをつまみにおいしいワイン〜
ギャラリー梯子酒 Vol.13

2025/04/19(土)
ギャラリーモリタ  ほか全5か所

Thumb mini 5fc76f5b8d

つきなみ講座4月 古美術作品の修理について

2025/04/19(土)
福岡市美術館1階 レクチャールーム

Thumb mini 199fb1a74c

挂甲の武人 国宝指定50周年記念/九州国立博物館開館20周年記念/放送100年/朝日新聞西部本社発刊90周年記念
特別展「はにわ」

2025/01/21(火) 〜 2025/05/11(日)
九州国立博物館

Thumb mini 2b7a4eaf87

第35回九州産業大学美術館所蔵品+展 「巴里、ルオー、ザッキン。」関連イベント
アート・トーク「モンパルナスのエコール・ド・パリ」

2025/04/25(金)
九州産業大学15号館101教室

Thumb mini a472c18760

とりごえまり『名なしのこねこ』(アリス館刊)原画展

2025/04/05(土) 〜 2025/04/27(日)
合同会社書肆吾輩堂

他の展覧会・イベントを見る

おすすめ記事

RECOMMENDED ARTICLE
Thumb mini 5ffb7cf869
コラム

【コラム】画商・洲之内の眼 宮城県美コレクション展から<2>執心 「盗んでも自分のものに」

Thumb mini d3b25b4b32
コラム

【コラム】画商・洲之内の眼 宮城県美コレクション展から<1>幸せな猫 「いつまでも持っている」

Thumb mini 854c90f3b2
コラム

「響きあう絵画 宮城県美術館コレクション」展より【学芸員コラム】(その3)洲之内コレクションから《うずら(鳥)と《猫》》

Thumb mini ad22a78d49
コラム

「響きあう絵画 宮城県美術館コレクション」展より【学芸員コラム】(その2)明治から大正、そして昭和へ-中村彝、安井曽太郎

Thumb mini f11d0af518
コラム

「響きあう絵画 宮城県美術館コレクション」展より【学芸員コラム】(その1)明治時代―高橋由一と宮城県

特集記事をもっと見る