ミュシャ展 マルチ・アーティストの先駆者
2023/04/08(土) 〜 2023/06/04(日)
09:30 〜 17:30
福岡市美術館
2023/05/19 |
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この作品は、チェコスロバキアの独立10周年を記念して1928年にプラハで開催された「≪スラヴ叙事詩≫展」のポスターです。≪スラヴ叙事詩≫は祖国に戻ったミュシャが後半生をささげた油彩画の大作シリーズでした。
展覧会では全20点中、完成した19点が展示されました。この作品は、出品されなかった最後の1点に描き込まれた竪琴(たてごと)を弾く少女を大きく取り上げてデザインしたもので、背景にはそれぞれ過去・現在・未来を見つめる古代スラヴの神も描き込まれています。
また、竪琴を弾く少女はミュシャの娘ヤロスラヴァがモデルで、同じポーズを取る彼女の写真も残されています。ミュシャは生涯にわたり着想の源泉となったミューズ(女神)に取り巻かれていましたが、故郷に戻ってからはもっぱら彼女がその役目を務めました。
油彩画の伝統的様式で仕上げられた≪スラヴ叙事詩≫でしたが、そのポスターでは随所に様式化された図像がみられ、アールヌーボーのデザイナー、ミュシャの一面が遺憾なく発揮されています。 (ひろしま美術館学芸部長・古谷可由)
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福岡市中央区の市美術館で「ミュシャ展 マルチ・アーティストの先駆者」が6月4日まで開催中。
=(5月19日付西日本新聞朝刊に掲載)=
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