日中平和友好条約45周年
世界遺産 大シルクロード展
2024/01/02(火) 〜 2024/03/24(日)
09:30 〜 18:00
福岡アジア美術館
2024/01/19 |
シルクロードの乾燥した気候と風土は、2千年もの間、日本であれば朽ちてしまうような染織品さえも守ってきました。「半人半馬および武人像壁掛」は中国新疆ウイグル自治区ホータンで出土した壁かけで、発見時は埋葬された主人のズボンに仕立てられていました。
ホータンは、タクラマカン砂漠の南側をたどる西域南道の要衝で、東西交易で栄えたオアシス都市国家でした。この壁かけの持ち主も、オアシスの恵みの下、東西の文化を享受した裕福な人物だったのでしょう。
驚くことに、とても写実的な絵柄は綴織(つづれおり)によります。綴織は文様に応じた色の横糸を手作業で縦糸に折返しながら詰めていく西方由来の技法で、まるで描いたかのように色糸の濃淡だけで顔の陰影を見事に表現しています。織り手は熟練した職人だったのでしょう。藍と赤の対照的な組み合わせにも、その人の色彩センスが光っています。
やりを持つ武人の端正な顔立ちも、花輪に囲まれて長い笛を吹く半人半馬のケンタウロスも、遠い異国へのロマンをかき立てています。
(福岡アジア美術館学芸員・ラワンチャイクン寿子)
◇ ◇ ◇
福岡市博多区の福岡アジア美術館で「世界遺産 大シルクロード展」が3月24日まで開催中。
=(1月19日付西日本新聞朝刊に掲載)=
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