
挂甲の武人 国宝指定50周年記念/九州国立博物館開館20周年記念/放送100年/朝日新聞西部本社発刊90周年記念
特別展「はにわ」
2025/01/21(火) 〜 2025/05/11(日)
09:30 〜 17:00
九州国立博物館
2025/02/26 |
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埴輪(はにわ)といえば、多くの人は愛らしい人物埴輪や豪華な馬形埴輪を思い浮かべるでしょう。しかし、研究者が最も目を向けるのが、地味で人気のない円筒埴輪です。
埴輪とは王の墓である古墳に立て並べられた焼き物。その起源について、殉死に代わって焼き物を並べたという「日本書紀」の記述は有名ですが、実際は弥生時代の終わり頃に使われた祭祀(さいし)専用の器台と、それに載せるつぼです。形も大きさも特別なもので、特に円弧を組み合わせて隙間に穴を開けるミステリアスな文様は注目ポイント。ヤマトの王は古墳を荘厳に取り囲むアイテムとして採用しますが、こうして生まれたのが円筒埴輪です。
円筒埴輪は古墳時代を通して形を変えながら作られ続けます。文様は省略され、文様を区画する帯と穴だけが残り、穴の形もともえ形や三角形から円形に変化します。円筒埴輪を見ると、たとえ小さな破片であってもその特徴から出土した古墳の年代を推定できます。他にも、埴輪づくり集団の組織を考えるヒントが含まれているなど、情報が盛りだくさん。古墳時代研究に欠かせないのが円筒埴輪なのです。
(九州国立博物館展示課主任研究員・岸本圭)
◇ ◇
福岡県太宰府市の九州国立博物館で特別展「はにわ」が5月11日まで開催中。同博物館の学芸員が3回にわたってお薦めの展示品を紹介する。
=(2月21日付西日本新聞朝刊に掲載)=
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