
挂甲の武人 国宝指定50周年記念/九州国立博物館開館20周年記念/放送100年/朝日新聞西部本社発刊90周年記念
特別展「はにわ」
2025/01/21(火) 〜 2025/05/11(日)
09:30 〜 17:00
九州国立博物館
2025/02/28 |
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3月18日から登場する高貴な女性の埴輪(はにわ)。古墳に葬られた王と思われる男性の埴輪と向かい合っていました。重ねた手には、器が載せられていた痕が残っており、儀式の時、王に酒をささげる役回りだったようです。同様の女性像は大阪府高槻市の今城塚古墳などでも知られていますが、綿貫観音山古墳の彼女は、服装が独特です。
筒袖の上衣とプリーツスカートは、倭人(わじん)(当時の日本人)の伝統的な装いとは異なり、朝鮮半島北部の高句麗や、飛鳥の高松塚古墳で壁画に描かれた女官を連想させます。しかし、この埴輪が置かれた綿貫観音山古墳は高松塚古墳より100年以上古いのです。
570年、高句麗はヤマト王権に使者を送り、使者は現在の福井県に上陸。ヤマト王権と高句麗が初めて外交交渉を行いました。
綿貫観音山古墳は、同じ頃に築かれました。関東地方ではこの時期に筒袖人物や旗を立てた馬など、朝鮮半島からの文化的影響を感じさせる形象埴輪が増えます。
伝統的な儀式の場に最新ファッションに身を包んだ高貴な女性が参加していた様がうかがわれます。
(九州国立博物館学芸部長・白井克也)
◇ ◇
福岡県太宰府市の九州国立博物館で特別展「はにわ」が5月11日まで開催中。
=(3月7日付西日本新聞朝刊に掲載)=
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