至上の印象派展 ビュールレ・コレクション
2018/05/19(土) 〜 2018/07/16(月)
09:30 〜 17:00
九州国立博物館
アルトネ編集部 2018/06/28 |
九州国立博物館で開催中の「至上の印象派展 ビュールレ・コレクション」では、展示作品64点の人気投票を実施。東京展と同様に、会場で来場者500人にアンケートし、「あなたのお気に入りは?」と題して1番好きな作品に投票してもらった。
1位に輝いたのは・・
1位《イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢(可愛いイレーヌ)》
票数98票と東京展同様に、断トツ人気となったルノワールの《イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢(可愛いイレーヌ)》。ルノワールの最高傑作として知られ、本展のメインビジュアル。
「この絵がみたくて埼玉より来ました。ルノワールの描く少女画が好きです。知的で繊細で、少し内向的な美しいイレーヌ。永遠の少女の姿ここにありです。」(54歳、女性)、「イレーヌの周囲に流れる時間や温度・風の流れを感じた。」(21歳、女性)などの感想が寄せられた。
2位《睡蓮の池、緑の反映》
2位はスイス国外には一度も出たことのなかったモネ晩年の大作《睡蓮の池、緑の反映》。
「ずっと見ていたいと思うような、穏やかな気分になります。」(43歳、女性)、
「ひきこまれるような水面、1つ1つが丁寧に描かれている睡蓮。あまりの大きさに圧倒されました。」(45歳、女性)。
3位《ヴェトゥイユ近郊のヒナゲシ畑》
3位も同じくモネの《ヴェトゥイユ近郊のヒナゲシ畑》。エミール・ゲオルク・ビュールレが初めて印象派絵画と出合い特に魅了され、「家に飾る!」と心に決めていたという作品。
「迫力ある雲と繊細なヒナゲシのバランスが絶妙」(64歳、男性)、「近くで見るのと遠くから見るのとでは全然作品の感じがちがう。インスピレーションで圧倒された。」(42歳、女性)などの声があった。
4位《サンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂、ヴェネツィア》&5位《カナル・グランデ、ヴェネツィア》
4位《サンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂、ヴェネツィア》、5位《カナル・グランデ、ヴェネツィア》はともにアントーニオ・カナール(カナレット)が描いた印象派以前の作品。遠近法による奥行き感は、印象派と大きく異なる。
「精密な街と建物の描写、陽の当たり方。街の風景に吸い込まれそうな感覚を楽しめました。」(45歳、女性)。「作品の建物の描き方が印象的で、奥行きの描き方もすばらしい。」(59歳、男性)。
6位《日没を背に種まく人》&7位《花咲くマロニエの枝》
6位、7位も同じ作家の作品がランクイン。
本展では6点の作品が出品されているフィンセント・ファン・ゴッホの《日没を背に種まく人》と《花咲くマロニエの枝》。
「美術の教科書のはじめのページにのっており、記憶があたらしかったので親近感をもって観賞することができた。印刷物を見るのと本物を見るとでは全く違いますね。」(27歳、女性)。「青の使い方におどろきました。やはりスゴイ。」(60歳、女性)などたくさんのコメントを頂いた。
8位《陽を浴びるウォータールー橋、ロンドン》
8位《陽を浴びるウォータールー橋、ロンドン》もモネの作品。筆跡が残る水面や船影の描き方は、「印象派」という言葉の誕生につながったとされる「印象、日の出」を想起させる作品。
「振り返ってみるほど印象的で、卒業旅行で行った橋だと分かり、ここで再会出来た事に感動した。」(32歳、女性)。
9位《ブージヴァルの夏》&《ヴァイオリニスト》
9位は同票数となりシスレーとブラックという異なる作風の作品が入った。
シスレーの《ブージヴァルの夏》はシスレーが四季折々に変化するブージヴァルの風景を複数の作品に描いた一つで、夏の穏やかな光景を描き出している。
「印象派の明るさと光はすばらしい。」(67歳、男性)、「この場所にいってみたいと思った」(49歳、女性)。
一方、パブロ・ピカソと共にキュビスムの創始者のひとりと言われるジョルジュ・ブラック《ヴァイオリニスト》には「見えていない人物が心の中で見えた。配色もすばらしい。」(68歳、男性)、「ヴァイオリニストがうきでてくるかんじ。燕尾服とかもすごくすき。」(58歳、女性)などの声があった。
順位表
「至上の印象派展 ビュールレ・コレクション」は7月16日(月・祝)まで絶賛開催中。西洋絵画300年の流れをうつしだす、珠玉の傑作64点の中から「あなたのお気に入り」を見つけてください。
All images: ©Foundation E.G. Bührle Collection, Zurich (Switzerland)
Photo: SIK-ISEA, Zurich (J.-P. Kuhn)
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