九州、山口エリアの展覧会情報&
アートカルチャーWEBマガジン

ARTNE ›  EVENT ›  ジャネット・カーディフ《40声のモテット》

ジャネット・カーディフ《40声のモテット》

日程  2025/10/17(金) 〜 2025/11/16(日)
会場 長崎県美術館
LINE はてなブックマーク facebook Twitter
Platform Seoul(ソウル)での展示風景(2008年)
Photo by Myoung-Rae Park. Courtesy of the artist and Luhring Augustine,
New York / Fraenkel Gallery, San Francisco / Gallery Koyanagi, Tokyo.

 ルネサンス期イングランドの作曲家トマス・タリスの宗教合唱曲『我、汝の他に望みなし Spem in alium』(通称「40声のモテット」)を素材とする本作は、楕円形に配置された40台のスピーカーからそれぞれ異なる声部が再生され、その間を観客が自由に歩き回ることができるという14分間の没入型の作品です。観客は楽曲の「中」に入り、展示室内を移動しながら立ち位置によって異なる音を聴きます。そして個々の歌い手たちの声と親密にコネクトしつつ、音がどのように物理的に空間を構築するのかを体感するのです。すべての歌い手たちの声が重なる瞬間、観客は、音の波に包まれる圧倒的な感覚を体験することになります。

 カーディフの《40声のモテット》は、2001年の発表後、世界各地で展示され続けています。日本でも2009年(銀座メゾンエルメスフォーラム)、2010年(サントリーミュージアム天保山)、2013年(あいちトリエンナーレ2013、愛知県美術館)に展示され、体験した人々に深い余韻を残しました。過去10年以上は日本国内で展示される機会がありませんでしたが、本年3月から来年2月まで、四つの美術館──原美術館ARC(群馬県渋川市)、金沢21世紀美術館、長崎県美術館、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館──を巡回することとなり、長崎でも、この名作の展示が実現する運びとなりました。

 2025年4月に開館20周年を迎えた同館は、開館以来、美術のみならず音楽鑑賞の機会を地域の皆様に積極的に提供してきました。たとえば長崎大学および活水女子大学との連携事業であるコンサート「イブニングライブ」は、通算400回以上を数えます。開館20周年の年に、美術と音楽が融合したサウンドインスタレーションである本作を展観することは、同館が取り組んできた活動を象徴的に示すことでもあると考えています。

 本展では、企画展示室の半分のスペースを使い、本作1点だけを展示します。天井高5.8メートルの展示室には、普段はスクリーンで閉ざされている北向きの大窓があり、本展の展示空間は、ここから長崎港や対岸の風景を望むことができるものになります。このような環境で、ぜひこのサウンドインスタレーションの名作を体感してください。

他の展覧会・イベントを見る

おすすめイベント

RECOMMENDED EVENT
Thumb mini 5435848923

特別展「若冲、琳派、京の美術ーきらめきの細見コレクションー

2026/04/21(火) 〜 2026/06/14(日)
九州国立博物館

Thumb mini 774a132be2

特別展 大恐竜展 ~「フクイ」から探る獣脚類の進化~

2026/04/24(金) 〜 2026/06/28(日)
福岡市博物館

Thumb mini 7ef2333063

小磯良平展ー幻の名作《日本髪の娘》

2026/04/18(土) 〜 2026/06/21(日)
福岡市美術館

Thumb mini c38977284b
終了しました

コレクション展Ⅲ 特集 没後5年 菊畑茂久馬

2026/01/31(土) 〜 2026/05/06(水)
北九州市立美術館 本館

Thumb mini b1f7d1260b
終了しました

特別企画展
なんだこれは!岡本太郎展

2026/03/20(金) 〜 2026/05/06(水)
鹿児島市立美術館

他の展覧会・イベントを見る

おすすめ記事

RECOMMENDED ARTICLE
Thumb mini 559883e9f9
コラム

久留米市美術館 開館10周年記念展「美の新地平 石橋財団アーティゾン美術館のいま」【学芸員コラム】(その2)

Thumb mini da7b8d0855
コラム

久留米市美術館 開館10周年記念展「美の新地平 石橋財団アーティゾン美術館のいま」【学芸員コラム】(その1)

Thumb mini de9270654b
レポート

【開幕レポート】春季特別展「写真展 星野道夫 悠久の時を旅する」が大野城心のふるさと館でスタート!

Thumb mini 89ec26dbe1
インタビュー

【インタビュー】とにかく僕らは描くこと、表現をすることでしか生きていく術がない。 北村直登展「画家という生業」

Thumb mini 3fea32bffe
コラム

【コラム】小磯良平の美《福岡市美術館特別展より》<上>天才画家 若き日の姿

今週の人気記事

WEEKLY RANKING
特集記事をもっと見る