
つきなみ講座10月
「珠玉の近代絵画─「南国」を描く。」展の見どころ紹介 ①
2025/10/18(土)
福岡市美術館 1階 レクチャールーム
アルトネ編集部 2025/10/13 |
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月や蝋燭、草花などを丁寧に描き独自の世界を構築した洋画家・髙島野十郎(1890–1975)の没後50年を記念し、福岡県立美術館で大規模な回顧展が10月11日(土)から開催されています。代表作や初公開作品を含む約170点を通して、野十郎の画業とその精神性が紹介しています。
会場の一部をご紹介いたします。
高島野十郎の代表作のひとつである≪蝋燭≫。台の上に火が灯っている蝋燭がたった1本立っている。言葉にすればたったそれだけの作品ですが、絵を見る人々は炎のゆらめきにいつまでも見入ってしまいます。
高島野十郎の自画像は、本作を含めこれまで4点が知られていますが、本作は33歳(1923年)のときに描かれた自画像です。林檎を持った手と鋭い眼差しが印象的な作品です。
本展覧会では高橋野十郎が生きた同世代の画家の作品が展示されています。宮脇晴による≪自画像≫は1920年に描かれた作品。こちらは若々しい作家の清新な表情が印象的ですが、野十郎との同時代性を感じる作品です。
本展では、岸田劉生や、坂本繁二郎などの作品も展示されています。作品を相互に見比べて共通性を感じたり、違いを体感してみてはいかがでしょうか。
野十郎の現存する作品としては最大の大きさを誇る≪すいれんの池≫。取材場所は新宿御苑といわれています。対象のすみずみまで等しく愛情を込めて描かれた作品はリアルに写実されていながら白昼夢のような神秘的な雰囲気をたたえています。
穏やかで深みのある光の表現は、観る人の心に静かな感動を届けてくれます。芸術 の秋にふさわしい、この展覧会をご鑑賞ください。
福岡県立美術館開館40周年記念 没後50年 髙島野十郎展
■会期:2025年10月11日(土)~12月14日(日)
休館日:月曜日(祝休日の場合はその翌平日) 開場時間:10:00〜18:00(入場は17:30まで)
■会場:福岡県立美術館(福岡県福岡市中央区天神5丁目2−1)
公式HPはこちら没後50年 髙島野十郎展 | 福岡県立美術館
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