松浦史料博物館開館70周年記念・九州国立博物館開館20周年記念特別展
平戸モノ語り ─松浦静山と熈の情熱
2026/01/20(火) 〜 2026/03/15(日)
09:30 〜 17:00
九州国立博物館
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アルトネ編集部 2025/11/13 |
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唐突だが、皆さんは江戸時代後期、長崎・平戸藩主であった松浦家9代藩主の松浦 清(号は静山)と10代藩主の熈の親子をご存じだろうか。研究者以外はなかなか知られていないが、この親子を中心に収集した資料は一説には3万点以上といわれる国内最大級の大名コレクションである。
松浦史料博物館開館70周年・九州国立博物館20周年を記念して2026年1月20日(火)から福岡県太宰府市石坂の九州国立博物館で開催される特別展「平戸モノ語り—松浦静山と熈の情熱」では、松浦親子の並外れた情熱によって収集された名宝が展示される。
本展を企画した同館主任研究員の松浦晃佑氏によると、5年前に最初に調査に入った時から、「これはただの大名コレクションでないぞ」という思いを強く抱いたとのこと。
親子2代に渡るコレクションといってもその性格は異なるということで、父・松浦静山が収集した文物はまさに古今東西の多様な資料を集めたもので、当時の世相や経済、国際情勢から市井の暮らし、果ては怪異譚までその興味の分野は古今東西、津々浦々に及んでいる。こちらは松浦静山が直接描いたといわれるカッパの絵巻「河太郎図」。
一方、息子の熈は先祖や地域ゆかりの品を後世に遺すことに情熱を注いだとのことだった。こちらは熈が大内義隆が奉納した「藍韋肩赤色威鎧」を参考に制作された「神龍鎧」。
共通するのは人並み外れた収集と保存への情熱。
本展では九州国立博物館で初公開となる名品が多数あるが、その中でも特別公開される「家世修古図」からは、その情熱が強く伝わってくる。
「家世修古図」は静山の時に作成が始まり、熈の代で完成した松浦家と平戸に伝来する宝を記録した、いわば家宝のカタログ。ただ、そのこだわりが半端ではない。松浦研究員が調査で現物を見た際には「布切れが貼り付けてある」と最初は思ったそうだが、よくよく見ると、糸の一本一本まで精緻に描かれた模写図だった!まさに現代でいう「超絶技法」によって写しとられた絵図だったのである。
描かれているのは後醍醐天皇が身に付けられたと伝わる袴の断片。異次元なまでに力が入れられた描写と、ありのままを記録し、後世に遺そうとする純粋な情熱が結実したのが「家世修古図」である。この袴の断片の実物も会場に展示されるので、ぜひ見比べてみてほしい。
絵画から記録まで多様な資料によって紹介する本展は、まさに松浦静山・熈両公の「沼」にハマってしまう展覧会。26年1月公開が待ち遠しい。
展覧会チケットはこちら
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松浦史料博物館開館70周年記念・九州国立博物館開館20周年記念特別展 平戸モノ語り─松浦静山と熈の情熱 ■日程 2026/01/20(火) 〜 2026/03/15(日) ■時間 09:30 〜 17:00 ※毎週金・土曜日は20:00まで夜間開館 ※夜間開館の実施については、九博公式サイトでご確認ください ■休館日 毎週月曜日 ※2月23日(月・祝)は開館、2月24日(火)は休館 ■会場 九州国立博物館(太宰府市石坂4₋7₋2)
展覧会公式HPはこちらから
2026/01/20(火) 〜 2026/03/15(日)
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