江口寿史展
EGUCHI in ASIA
2024/11/09(土) 〜 2025/01/12(日)
福岡アジア美術館
秋吉真由美 2021/01/21 |
ニットデザイナー・三國万里子さんの九州初の展覧会「編みものけものみち 三國万里子展」が現在、三菱地所アルティアムで開催されています。寒い季節にぴったりな、ほっこりして優しく、チャーミングでワクワクする作品が並んでいます。
三國さんは、1971年新潟県出身。ウェブサイト『ほぼ日刊イトイ新聞』で編みものブランド「Miknits」を展開するほか、「気仙沼ニッティング」のデザイナーを務める。著書は『編みものこもの』(文化出版局)、『アラン、ロンドン、フェアアイル 編みもの修学旅行』(文化出版局)、『I PLAY KNIT.』(ほぼ日ブックス)など。
会場には、編み物作品のほか、祖母から教わったかぎ針編みで3歳の時に作った「箸袋」(再現)や子どものころの写真、編み物をする中で影響を受けた洋書などが展示されています。
展覧会のタイトルになっている“けものみち”とは、三國さんの作品を気に入ってくれたお客さんや仲間たちと歩んできた“これまでの道”を称したもので、三國さん自身が名付けたそう。
まるで“けものみち”のようなくねくねした通路を歩きながら、床にずらりと広がるニット作品を鑑賞します。セーターや手袋、帽子など「一番ニットがキレイにみえる方法だから」と平置きで展開されています。
靴下が丸~く、円になるように置かれていたり、手袋が帽子とともにお行儀よく並べられていたり。ユニークな展示は、見ているだけで楽しい気分に。
編み物のほか、お気に入りの古着のニットやジュエリー、旅のお供だというバックパックなども飾られています。
ショーケースに並ぶのは、色鮮やかなエルメスのスカーフ。アートを感じて、創作意欲がわいてくるとお気に入りだそう。
“けものみち”を辿るように歩きながら、楽しむ編み物。一つのセーターをじっと見つめていると、子どものころに着ていた一着を思い出したり、お気に入りの手袋を持っていたなぁ~と懐かしさが込み上げてきたり。会場を訪れる人それぞれの一着を思い出させてくれる編み物には、不思議な力があるように感じます。
併設のショップでは、「Miknits」の編み物キットも販売。ちょっと編み物に挑戦してみようかな、そんなほっこりした気持ちにさせてくれる展覧会でした。
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