イグ・ノーベル賞の世界展
Ig Nobel Prize Exhibition
2021/09/09(木) 〜 2021/11/03(水)
09:30 〜 18:00
福岡市科学館
秋吉真由美 2021/09/30 |
“人々を笑わせ、そして考えさせてくれる研究”に与えられる「イグ・ノーベル賞」。これまでの受賞研究を紹介する「イグ・ノーベル賞の世界展」が福岡市科学館(福岡市中央区)で開催されています。
イグ・ノーベル賞は、アメリカの科学雑誌「IMPROBABLE RESEARCH(風変わりな科学雑誌)」の編集長マーク・エイブラハムズ氏によって1991年に創設されました。“裏ノーベル賞”とも呼ばれており、受賞研究は思わず笑ってしまうユーモラスなものばかり。日本人研究者も数多く受賞しています。
会場では、受賞研究の紹介はもちろん、体験できるコーナーなども展開。イグ・ノーベル賞を深く知ることができる濃い内容となっています。
ユニークなトロフィー、授賞式も笑いが満載
まずは、イグ・ノーベル賞を紹介するエリアから。
ずらりと並ぶのはトロフィー。テーマが反映されたデザインで、紙コップや聴診器、トレイにフォークなど、ユニークな発想を形にしたトロフィーが名物です。
2020年と2021年は新型コロナウイルス感染症対策により、受賞式はオンラインで行われたため、自分で組み立てるペーパークラフトのトロフィーとなっています。
授賞式は毎年秋、ハーバード大学で実施。受賞者のスピーチでは、60秒の制限時間が過ぎると、8歳の少女ミス・スウィーティー・プーが「もうやめて。飽きた」と連呼するほか、聴衆がステージに紙飛行機を飛ばす演出もあり、ユーモア満載。チケットは即完売するほどの人気を集めています。
思わず笑ってしまう研究の数々
受賞研究は、生物賞、化学賞、経済学賞、食物賞など多様な分野にわたってパネルで紹介。受賞者のサインや実物の展示、体験コーナーも盛り込んでいます。
愛犬の吠え声を日本語に翻訳できる「バウリンガル」の発明、心臓移植を受けたマウスにオペラを聞かせ生存期間を延ばし、「病は気から」を実証した研究、ニワトリは美人を好むか、ハトはモネとピカソを見分けられるか…など、興味深い研究がずらり。
木目や雲が顔に見えたり…誰もが体験したことのある、普段からよく知るパターンを思い浮かべる心理現象「パレイドリア」。
トーストの焦げ跡がイエス・キリストに見えるのか!? そんな脳の仕組みに注目した研究や、スパゲッティの乾麺の折れ方の謎に迫る研究は会場で体験もできます。
そのほか、個性的で笑えて、日々の生活でも役に立つ(!?)研究を続々と紹介しています。
最後は、2021年9月9日に動力学賞を受賞した京都工芸繊維大学の村上久氏らによる歩きスマホが周囲の歩行者に与える影響についての研究を紹介。15年連続で日本人研究者の受賞となりました。
2021年のペーパークラフトのトロフィーとともに展示しています。
「イグ・ノーベル賞の世界展」は11月3日まで。
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