日程
2018/03/25(日)
会場 北九州芸術劇場 中劇場 |
主にフランスと日本を創作の本拠地とし、作品を発表し続け、世界約40ヵ国以上で活躍する舞踏カンパニー山海塾による公演が北九州芸術劇場・中劇場で開催されます。
今回の演目は「卵を立てることから―卵熱」のリ・クリエーション版。この『卵熱』は、1986年にパリ市立劇場で初演、同年8月に宇都宮の大谷石採掘場跡にて日本初演を迎えました。大谷石採掘場跡の巨大な地下空間での公演は、当時大きな話題となり、全国から3600人を超す人々が来場しました。本作品が上演されなくなった2009年以降、世界中から「もう一度『卵熱』を」と願う声が届く中、今回、北九州芸術劇場にてリ・クリエーション版として初演されます。
宇宙あるいは民族や人物は卵から生まれたという「卵生神話」。地域や民族によって内容は異なるものの、世界各地に存在するこの神話にも呼応する本作品。何かを生む存在でありながら、何かが生まれる瞬間にそれ自体は破壊されてしまう卵。その卵をモチーフに描かれる、受胎から誕生、死、そして再生へと向かう、生命へのレクイエム。
「卵を立てることから―卵熱」の見所の一つは舞台美術。薄く水が張られた舞台に、天井から一条の砂と水が落ち続けます。照明の光できらめく細い砂と水が描き出すライン。それはゆっくりと、しかし絶え間なく時を刻む砂時計のようでもあります。
アート好きの方々にとっても興味深い公演となることでしょう。初演から30年の時を経て巡りくる再生の瞬間に、どうぞお立会いください。
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