キース・へリング展
アートをストリートへ
2024/07/13(土) 〜 2024/09/08(日)
09:30 〜 17:30
福岡市美術館
アルトネ編集部 2024/08/09 |
1980年代に米ニューヨークを拠点に活躍した画家キース・ヘリングは、赤ん坊や犬の輪郭をチョークで描いたようなポップアートで名をはせた。日本でも人気が高い。
福岡市美術館で開催中のヘリング展には<HIROSHIMA>の文字の下で、音楽に合わせて踊っているような2羽のハトを描いたポスターが展示されている。88年8月に広島市であったチャリティーコンサートのために描いた。被爆者養護ホームの建設費を集めようと国内の人気ミュージシャンが出演した。核保有国や人種差別を批判し、エイズ患者や性的少数者を支援する社会活動家でもあった彼は、その趣旨に賛同したのだ。
この年の7月、ヘリングは広島を訪れていた。経緯を調べた中村キース・ヘリング美術館(山梨県)によると、広島市内で壁画を描きたいと自ら申し出て原爆資料館などを見学。翌日の地元紙は<現代美術館に壁画制作へ 米のイラストレーター>と報じている。だが壁画は実現しなかった。ヘリングはエイズの合併症で90年に31歳で他界する。広島で原爆被害のすさまじさに触れたヘリングはその日、日記にこう書き残した。「これが再び起こることを誰が望むだろうか?」。
広島の原爆資料館には昨年度、過去最高の198万人が訪れ、うち3割が外国人だった。きょう8月6日も世界中の人がやって来る。ヘリングと同じ思いを持ち帰り、語ってほしい。
=(8月6日付西日本新聞朝刊に掲載)=
◇「キース・ヘリング展 アートをストリートへ」は、9月8日まで福岡市美術館(同市中央区)で開催中。一般1800円など。月曜休館(祝休日の場合は翌日)。実行委員会(東映)=092(532)1081。
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