日程
2017/04/15(土) 〜 2017/06/18(日)
会場 福岡市博物館 |
紀元後79年、ヴェスヴィオ山の噴火により、一瞬にして悲劇的な終焉を迎えた南イタリアの古代都市ポンペイ。18世紀に再発見されたポンペイの遺跡は、古代ローマ時代の高い技術と人々の豊かな暮らしぶりを今に伝える貴重な遺跡として、世界中を魅了し続けてきた。1997年に世界遺産に登録され、年間200万人以上の観光客が訪れるポンペイの遺跡は、「秘儀荘」を筆頭とする壁画の美しさで知られ、そのポンペイレッド(ポンペイの赤)と呼ばれる特徴的な色彩は、一度目にすると忘れられない鮮やかさだ。
2000年の時を越え、眠りから目覚めた美しき絵画たち。この世界遺産ポンペイが誇る門外不出の至宝が、福岡にやってくる。本展では、ポンペイ出土品の中でも最も人気の高い壁画に焦点を絞り、まとめて展示することで、壁画の役割とその絵画的な価値を紹介する。ナポリ国立考古学博物館、ポンペイ監督局の貴重な作品約80点を厳選し、「第1章 建築と風景」「第2章 日常の生活」「第3章 神話」「第4章 神々と信仰」のテーマごとに、古代ローマ人が好んだモチーフや構図、その制作技法に迫る。中でも、本邦初公開の《赤ん坊のテレフォスを発見するヘラクレス》は、ローマ皇帝崇拝の場と言われるアウグステウムから出土した傑作。ルネサンスの巨匠ラファエッロの作品にも例えられ、まさに古代ローマ最高峰の美と呼べる作品だ。
また、ポンペイ近郊で出土した「カルミアーノの農園別荘」の一室(トリクリニウム=食堂)をそのまま立体展示で再現するコーナーは、まるで2000年前にタイムスリップしたよう、毎日饗宴が繰り広げられた美しい空間で、美を追い求めた古代ローマ人の生活を追体験できる。
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